学校や高齢者施設などで提供されている給食ですが、その提供方法にはいくつかの種類が存在します。
今回は、給食の提供方式についてや、自施設で調理を行う直営方式におけるメリット・デメリットを解説していきます。
目次
給食の方式
学校や高齢者施設、医療法人、社員食堂など、給食を提供する施設は様々ですが、その提供方式は一つではありません。
自施設の厨房で調理を行うのか、外部で調理されたものを利用するのか、などの選択肢があります。
代表的な給食の方式は、下記の3つになるでしょう。
直営方式
一つ目は直営方式です。
自社、自施設で調理師や栄養士を雇用し、自施設内の食堂やキッチンで調理を行い、給食を提供します。
仕入れから調理だけでなく、そもそもの給食を提供するための施設から準備を整える必要がある方法となっており、経営の一部となりうる方式でしょう。
準委託方式
二つ目は、準委託方式です。
準直営や、部分委託と呼ばれることもあります。この方式では、給食を提供する業務のうち一部を委託する方式となります。
明確に自社と外部のリソースが半々でなくとも、どちらのリソースも使っているという場合は、この準委託方式に分類されるでしょう。
外部委託方式
三つ目は外部委託方式です。
自社や自施設で運営することなく、給食を提供するための業務すべてを外部に委託する方式になります。
自施設の調理スペースに調理スタッフを派遣してもらったり、外部の委託先会社のセントラルキッチンで調理された給食を届けてもらって提供するなどが一般的になります。
代表的な方式は、上記の3つですが、基本的には直営、もしくは外部委託をとるケースが一般的となっています。
また、近年は外部の給食委託会社を利用して給食を提供するという方式をとることが増えており、直営から外部委託に切り替えるケースも多数存在します。
直営方式の3つのメリット
ここからは、直営方式で給食を提供することに関するメリットを紹介していきます。
一つ一つ確認していきましょう。
自由度が高い
一つ目は、自由度の高さです。
直営の場合、自施設内ですべて給食を提供するまでが完結するため、その分自施設の好きなように運営を進めることができます。
キッチンの設計から、日々の献立などが該当するでしょう。
こういった自由度の高さは、直営で提供するうえでのメリットとなるでしょう。
柔軟性が高い
二つ目は柔軟性の高さです。
直営の場合は自施設で運営することになるため、コミュニケーションのスピードが速く、状況に応じて臨機応変に対応することができます。
特に給食の提供を行うような施設では、食物アレルギーに気を使わなければならないことが多いです。
直営であれば、新たな入居者のアレルギー対応や、体調に応じたメニューの変更を行うことができるでしょう。
この柔軟性の高さも、直営方式の魅力といえるでしょう。
企業のイメージアップに繋がる
三つ目は、イメージアップを図ることができるという点です。
これは特に直営の社員食堂が当てはまるでしょう。
企業として社員食堂を持つということは、従業員の福利厚生にもなり、これから就職を控えている人に対するアピールにも繋がります。
また、離職率を下げることにも影響してきます。
こういった、企業のブランディング的な側面でも直営方式での給食提供は効果を発揮します。
直営方式の3つのデメリット
ここまでは、直営方式で給食を提供する際のメリットについて紹介してきました。
しかし、メリットがあれば、もちろんデメリットも存在します。
ここからは、直営方式のデメリットについて解説していきます。
設備投資にコストがかかる
一つ目は、設備投資にかかるコストです。
直営となると、自社や自施設内で調理を行う必要があるため、そのための調理設備が必要となります。
そういった設備には、ある程度まとまった投資が必要となるでしょう。
この設備投資に多額のコストが発生する点は、デメリットとなるでしょう。
管理コストがかかる
二つ目は管理コストです。
一つ前のデメリットで、設備投資について触れましたが、こういったイニシャルコストだけでなく、運営していく中でのランニングコストも発生します。
栄養士や調理スタッフに支払う給料や、水道光熱費などが継続して発生することになるでしょう。
また、スタッフをまとめるための管理コストや、スタッフがやめてしまった際には新たな人材を雇うための採用コストも発生します。
こうした管理にかかるコストが発生することは、直営方式のデメリットといえるでしょう。
食品安全のリスクがある
三つ目は、安全面に関するリスクです。
万が一、食中毒などが発生してしまった場合、直営であると、その責任は企業や施設が取ることになります。
そのため、企業や施設は、給食を安心・安全に提供できるようなリスクマネジメントが必要になります。
直営で給食を提供する際には、こうした食品に関する事故が行らないよう、日々のチェックや管理体制を整えることを怠らないようにしましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
給食を提供する際にはいくつかの方式があり、その中の一つが直営になります。
直営で運営していくメリット・デメリットを確認し、すべて自社で進めることにとらわれず、安心・安全の給食を提供できるようにしていきましょう。
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