給食担当者なら絶対に知っておきたい「食育を学ぶ7つのメリット」

2022.09.17

 

保育園や幼稚園、学校で給食を作っている方の中には、「食育」というキーワードを聞いたことがあるという方も多いでしょう。

しかし、食育にはどういった意味があるのか、どのように進めていけばいいのか、などは意外と知らないという方もいらっしゃいます。

今回は食育について、学ぶ重要性やメリットなどを交えながら解説していきます。

 


 

食育とは

そもそも、「食育」とはどういったものなのでしょうか?

食育はその字の通り、食に関する知識を学び育むこと、を指します。

 

農林水産省の「食育の推進」では、下記のように定義されています。

食育は、生きる上での基本であって、知育・徳育・体育の基礎となるものであり、さまざまな経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実現することができる人間を育てることです。

 

参考:農林水産省「食育の推進」https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/

 

また、文部科学省では食育について下記のように紹介されています。

子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けることができるよう、学校においても積極的に食育に取り組んでいくことが重要となっています。

参考:文部科学省「食育って何?」https://www.mext.go.jp/syokuiku/what/index.html

 

「食」は生きる上で欠かすことができない、重要な要素になります。

その「食」に関する知識を学び、正しい習慣を身に着けることは、すべての人にとって大切であり、早いうちから身につけておくべき内容と言えるでしょう。

 

 

食育基本法とは

食育に関しては、2005年に「食育基本法」という法律が定められています。

この食育基本法は、2015年に改訂され、同時に内閣府から農林水産省に食育推進業務は移管されました。

食育基本法は、食育の基本的な理念などを示した法律であり、「現在及び生涯にわたる健康で文化的な国民の生活と豊かで活力のある社会の実現に寄与する」ことを目的としています。

具体的な取り組みとしては、農林水産省などが5年ごとに食育推進基本計画を策定しており、その方針に沿って施策が展開されています。

「第4次食育推進基本計画」では、重点事項として

①生涯を通じた心身の健康を支える食育の推進

②持続可能な食を支える食育の推進

③「新たな日常」やデジタル化に対応した食育の推進

の3つが掲げられています。

参考:農林水産省「食育基本法」https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kannrennhou.html

 

 

食育の重要性

各省庁でも取り組みが展開され、法律の整備も進んでいる食育ですが、なぜここまで重要視されているのでしょうか。

様々な背景があり、食育の重要性が高まっていますが、その中の理由の一つとして、子どもの健康状態や学力、体力の向上を図るという目的の達成が挙げられます。

 

近年、核家族化が進んでいることもあり、家族が別々に食事を取る「個食」や、一人で食事を取る「孤食」が増加しています。

また、小学生や中学生などの若いうちから朝食を食べないという人も増えてきている状況です。

こういった、子供世代の食に関する課題は、非常に深刻です。

 

例えば、朝食を抜くということに関してですが、朝食は、生活リズムを整え、1日を活動的に過ごすためのパワーの源です。

実際、朝食を欠かさず食べる人と、あまり食べない、全く食べないという人では、体力や学力を比較した際に、前者の方が高くなるという報告も存在しています。

つまり、子どもたちに健やかな成長を遂げてもらえるように支援するためには、朝食に限らず食に関する教育を若いうちから実施する必要があります。

子供たちが健康的に成長することは、日本の未来にもつながっていきます。

そのため、食に関する課題解決のためにも、食育が重要視されているといえます。

 

 

食育を学ぶ7つのメリット

食育は非常に重要性の高い教育の一つですが、食育を学ぶことには具体的にどういったメリットがあるのでしょうか。

それぞれ解説していきます。

 

食への感謝の気持ちが芽生える

一つ目は、食に関する感謝の気持ちが生まれるという点です。

どんな食事も、自然の恩恵や、生産者や調理をしてくれる人の手間によって成り立っています。

普段何気なく食べている食事も、多くの人の努力があってこそのものです。

そういった背景を学ぶことで、食事に感謝し、「いただきます」「ごちそうさまでした」に込められた思いを理解することができるでしょう。

 

栄養バランスの大切さを学べる

二つ目は、栄養バランスについて学べるという点です。

家庭科の授業でも、5大栄養素や3色食品群といった基本的な栄養について学ぶことはできます。

しかし食育ではそれだけでなく、献立の作成を体験するなど取り組みから、栄養バランスのとり方、適切な食事量なども学習できます。

こういったより実践的な栄養に関する知識は、その時だけでなく、長い人生においても重要な資産となるでしょう。

 

学力・体力の向上が見込める

三つ目は、学力、体力の向上です。

栄養バランスについて学ぶだけでなく、バランスの整った食事を規則正しくとることは、健康的な体作りに役立ちます。

特に、朝食をしっかりと食べるというのは非常に大切です。

朝食を抜くと、エネルギーが足りない状態で1日のスタートを切ることになってしまい、脳や筋肉を十分に働かせることが難しくなってしまいます。

朝昼晩と、バランスの取れた食生活を送ることで、脳や体に栄養を行きわたらせることができ、学力や体力の向上が見込めるでしょう。

 

食に関する社会性が身に付く

四つ目は、食に関する社会性、マナーが身に付くという点です。

誰かと一緒に食事を作ったり、食べたりする中で自然とコミュニケーションが生まれるため、社会性や協調性が身に付きます。

また、手洗いや食器の並べ方、箸の使い方といった基本的なマナーを学ぶこともできます。

食育では、食に関してだけでなく、社会で生き抜くために重要な力も併せて身に付けることができると言えます。

 

食の安全性について学べる

五つ目は、食の安全性について学べるという点です。

食事は、美味しく食べることも大切ですが、安全なものを食べるというのも非常に大切です。

食育基本法が成立する前の、2000年代前半には、残留農薬問題や、未登録農薬の使用など、食の安全を脅かす問題が発生していました。

こういった問題について考える機会を与えることは、食の安全性に対する意識をもつきっかけに繋がるでしょう。

 

食に関する伝統を学べる

六つ目は、食に関する伝統を学ぶことができるという点です。

郷土料理のようなその地域に根差した食文化や、その地域だけの行事に紐づいた行事食など、伝統的な食文化というのはどの地域にも存在しています。

こういった料理を、学校給食の献立に組み込むことで、伝統的な食文化について伝えることができるでしょう。

また、その土地独自の郷土料理を食べることは、食だけでなく、郷土愛を持ってもらうきっかけになるかもしれません。

 

 

親になったときに食育を指導できる

七つ目は、食育を指導できるようになるという点です。

食育は、自分たちだけが理解していればいいというものではなく、長く継承していかなければならない教育です。

そのため、自分が得た食に関する知識を、自分が親になったときには、子どもに伝えていかなければなりません。

そういった立場になった際に困らないよう、若いうちから食育について学ぶことが重要です。

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

食育は、「食に関する知識を学び育む」ことであり、生きる上での基本でもあります。

また、子供のうちから食育について触れることには、様々なメリットが存在しています。

学校給食の献立作成などに携わっている担当者の方は、食育といった視点も持ちながら、日々の業務にあたってみてはいかがでしょうか。

 

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